エナジック「瀬嵩から初の甲子園へ 創部3年で積み重ねたもの」
一期生が最高学年となり、初の甲子園に挑む第1シードの夏が始まります。部員54人。「3年以内に甲子園出場」を掲げたエナジックは勝負の創部3年目を迎えました。
エナジック 新里哲弥主将「1年の時と比べてコミュニケーションの質や選手同士のチーム全員で会話の質も高まって同じ方向を向いてきていると思う。」
春の大会、最高学年となった15人の一期生を中心に、「ノーサイン野球」で得点を重ね、沖縄尚学・ウェルネス・興南を下して初めての優勝。その高い精度を支えたのは、選手同士の連携。
練習や試合で話し合いを重ね、プレーの意図を理解することで、阿吽の呼吸でランナーを動かす攻撃を展開しました。夏も卓越したバットコントロールの1番・2年生イーマン琉海(るかい)から始まり、小技を使った攻撃で塁をかき回します。
エナジック 眞喜志健之朗選手「4番はつなぐ立ち位置だと思っている。バントもしながら打つだけじゃなくチームのためのバッティングを心掛けていた。」
ピッチャー陣は近くの海に行き、不安定な砂浜の上で下半身を使って投げるトレーニング。エースの古波蔵虹太(こうた)は、最速140kmのストレートと変化球でテンポよく打たせて取るピッチングが持ち味。春の大会決勝では、興南打線を7回無失点に抑え、優勝に貢献しました。
エナジック 古波蔵虹太選手「今までも1番をつけていたけど最後の夏ということで少し緊張もある。三振を取る場面は三振を取りに行って強気なピッチングでいきたい。」
また、学校のある名護市瀬嵩区の住民も、これまでの活動を見届けてきました。地元で野球に打ち込む球児たちの躍進を期待しています。
名護市瀬嵩区 西平伸(にしひら・しん)区長「うちの前の学校だから朝晩練習しているのを聞いたり見たりしているし、エナジックの生徒たちの練習量はすごいと思う。校歌の中に瀬嵩という地名が出てくる。これは甲子園で聞きたいなと思う。甲子園で一勝してエナジックの校歌をぜひ聞いてみたい。」
校歌斉唱「今を極めて 共に学ぼう」入学時から大きい声を出すために行っていた、海で校歌を歌う練習。はじめは海の音にかき消されるほど小さい声でしたが、今では自信を持って歌えるようになりました。
エナジック 眞喜志健之朗選手「初めて甲子園出たら初めて甲子園で校歌を歌えると思うのでそのイメージもしながら頑張っていきたい。」
校歌斉唱「僕らの一歩は瀬嵩から世界を見晴るかすエナジック学院」
「気を付け、礼。お願いします。」開幕10日前となったこの日はメンバー発表。選手の投票をもとに神谷嘉宗監督が部員たちに伝えます。
エナジック 神谷嘉宗監督「2・龍山暖(はるき)3・眞喜志健之朗」
20人のうち、13人の3年生がメンバーに入りましたが、石垣島出身の清水結斗(ゆいと)は3年生の選手の中で唯一メンバーから外れました。
エナジック 清水結斗(ゆいと)選手「色々なところから後輩たちが入ってきて、高校野球そんなに甘くないんだなというのが一番の気持ち。」
外野手の清水。去年12月の競技大会では、台の上に置いたボールを打つ「置きティー」の飛距離で県内1位に輝くなど、確かな実力をつけてきました。仲間と共に切磋琢磨してきたこの3年間は決して無駄ではなかったと胸を張ります。
エナジック 清水結斗選手「(県内1位は)一番自分が驚いていて、寮生活になってきて朝から晩までご飯食べてバット振っての繰り返しなので。(メンバーから外れて)悔しい思いもあるけど、次は入れたメンバーを上げられるように応援サポートをしっかりしていきたい。」
エナジック 新里哲弥主将「本人が一番悔しいと思うけど、それを自分たちが理解しながら清水のためにも甲子園行って全員で甲子園に行きたい。」
「創部3年以内に甲子園出場」を掲げたエナジック。106回目の夏、新たな歴史を作る第1シードの夏がまもなく始まります。
エナジック 古波蔵虹太選手「2年半やってきて最後の夏なので、そこを目指してずっとやってきたので最後優勝して甲子園に行きたい。」
エナジック 新里哲弥主将「小さいころから見てきた夢だし、ここに入学してきて辛いこと楽しいこと色々あったけど、2年半やってきたこと全部出せるように頑張っていきたい。」
甲子園で校歌を高らかに歌う時を夢見て、3年間積み重ねてきた経験を糧に瀬嵩から一歩を踏み出します。
集合「甲子園 シタイサイ!」
エナジックは2回戦から登場。辺土名北部農林の連合対首里東の勝者と対戦します。そしてあすは高校野球夏の沖縄大会が開幕。QABでは今年も試合結果や球児たちのストーリーをお届けする「速報!!めざせ甲子園」を放送します。午後4時から放送です。ぜひご覧ください!