カトリック「国境を越えて一つの勝利をめざす夏」
カトリック高校では甲子園をめざして毎年の多くの生徒が台湾からやってきています。台湾と沖縄の国境を超えたチームワークはどうやって築かれるのでしょうか?
宜野湾市にある沖縄カトリック高校。グローバル教育に力を入れていて、毎年多くの留学生を受け入れています。
「2年の賴 品豪(ライ・ピンハオ)です。」「顔 銘佑(イェン・ミンヨウ)です。」「楊 仕祥(ヤン・スーシャン)です。」「1年の饒 秉豐(ラオ・ピンフォン)です。」「王 翊恩(ワン・イーエン)です。」
今年も台湾西北部にある桃園(とうえん)市からやってきた留学生5人の姿がありました。
カトリック 金城洋樹監督「台湾に姉妹校があって日本の高校野球を経験したい生徒を受け入れるということで、とても一生懸命取り組んでくれる生徒が多いなというのが印象です。」
賴 品豪(ライ・ピンハオ)選手「最初は言葉が通じなかったのでそれは困りました。」
顔 銘佑(イェン・ミンヨウ)選手「単語だけでもいいけど自分が思ったことを他のチームメンバーに理解できるようにしました。」
最初は慣れない環境でとまどっていた留学生たち。言語の壁を越え、選手15人のチームをまとめようと、唯一の3年生、三浦拓翔(みうら・たくと)主将は後輩たちに積極的に声をかけ、話しやすい雰囲気を作っていきました。
三浦拓翔(みうら・たくと)主将「言葉の壁が大きくて、そこは困っていました。最初は全くしゃべれていなかったです。台湾の子ども達がわかるような言葉を出来るだけ話すようにしています。リラックスさせるために台湾語をしゃべってりする時があります「加油 加油(ジャーヨー ジャーヨー)」がんばれとかそういう言葉をかけてあげてます。」
その声掛けは2年生の選手たちにも広がりました。
仲里憲哉(なかざと・けんすけ)選手「入部前から3人いると聞いていて初めて会った時に台湾組は台湾語で自分たちは日本語しかわからない状態で言葉の壁をすごく感じて、ベンチ休憩の時に自分たちで英語とかジェスチャーを使いながら話し合ってやりました。」
エースの楊 (ヤン)は、バッテリーを組む同級生のキャッチャー宮良(みやら)との固い信頼関係を築いています。
楊 仕祥(ヤン・スーシャン)選手「キャッチャーは「そのボールナイスボール」とか「がんばろう」とか言ってくれる。」
宮良 仁千弥(みやら・にちや)選手「自分たちと感覚も違うし言語も違うし、そういうところで戸惑ったところもあるんですけど、同級生なので言語が違ってもコミュニケーションとれるなぁと思いました。ここピンチだから頑張れよみたいな一言だけ」「スーシャン(楊 仕祥)は、やる時はやってくれるので自分もそこは信頼してます。」
お互いの会話ができない状態から始まったカトリック思っていることを少しでも伝えたい、そして、相手の気持ちを少しでも受け取りたい。努力を続け徐々に距離が縮まってきた去年12月仲里はこんな提案をしました。
仲里憲哉(なかざと・けんすけ)選手「台湾ってどんな所かな?というのが一つあって彼たちの生活というか地元がどんな感じかというのを見たいというのもあってみんなで話し合って行ってみないかということで行きました。」
部員全員で、台湾に向かい留学生の家族にふれあう台湾旅行。台湾の人たちへの理解が深まりました。
仲里憲哉(なかざと・けんすけ)選手「台湾の雰囲気を感じて帰ってきたので台湾組への感じ方が変わったので良かったかなと思います。」
賴(ライ)選手「次から準備してやりましょう」
王(ワン)選手「元気出していきました。良かったと思います」
顔(イェン)選手「バッティングはフライが多い」
三浦主将「誰かのためにというプレーを意識を持って出来ているからそれはもっと継続してやっていきましょう」
選手たちはミーティングが終わると自分には足りない事を意識するため唱えていることがあります。「分かりやすく感謝の気持ちものの発言に責任を持つ何事も一生懸命する」今では選手たちで遠慮なく意見が交わせるチームになりました。
仲里憲哉(なかざと・けんすけ)選手「台湾組と甲子園に行けたら台湾からも毎年夏大会とか親が来てくれるのですごく盛り上がると思う」
三浦拓翔(みうら・たくと)主将「まずベスト8以上」
互いの気持ちを理解しあった選手たち。共に味わう勝利のために一つになったチームが夏に向かっています。
集合「全力で 一起(イチ―) 加油(ジャーヨー)いっしょに頑張ろう」