那覇国際「知恵と工夫で勝利を」   

時間や場所などの制限は知恵と工夫を駆使しながら練習に励んでいます。文武両道で勝利をめざします。

取材に訪れたこの日は雨。野球部がグラウンドの全面を使えるのは週に一度、しかも、雨が降ると練習場所は限られてしまいます。日々工夫しなくてはなりません。

禰覇朝日(ねは・あさひ)主将「結構練習試合とかを頻繁にする学校なので練習試合とかで出た課題とかをつぶす練習を自分で考えて、先生と話し合って命日決めています。守備のエラーが目立った時は、守備練習を入れたり臨機応変に変えられる。自分たちが、課題だと思っているから無駄が減る。自分たちがやりたい練習を出来ていて、甘えたりするんじゃないかと思ったんですけど、割とみんなトレーニングにしても頑張るし良いんじゃないかと思っています」

めざせ甲子園!那覇国際「知恵と工夫で勝利を」

そしてもうひとつ、部活動を続けるためにクリアしなければならない条件があるのです。

知念修真(ちねん・しゅう)選手「評定平均3.0以上の人が部活動を継続することが出来て評定で1を取ると部活動が参加できなくなります」

町田一真(まちだ・かずま)選手「車の中で英単語やってます」

山畑秋太(やまはた・しゅうた)選手「行きたい大学と野球でも目標をもってやってるので」

進学校でもある那覇国際は勉強もおろそかにできません。もちろん野球も熱心に分析。この日は計測器を使ってピッチャーのデータを収集していました。プロ野球や日本代表に携わっているベースボールアナリストの星川太輔(ほしかわ・だいすけ)さんとトレーナーの下向井 章利(したむかい・あきとし)さんがサポートに来てくれました。

星川さん「いいいねぇ~」

禰覇主将「宜野座がどこに投げても当ててくるんです。横に回転が掛けづらい」

星川さん「横曲がりの変化量はいらないと思う。ちょっと落ちる感じ」

禰覇主将「逃げる球が欲しい」

データを見るチームメイトも興味津々。互いの数値を比較して選手の特徴を分析します。

禰覇朝日主将「自分の感覚と実際のデータを合わせて、どういう球を投げているのか見ます。単に球速とかだけじゃなくて自分の投げている球の特徴を自分で確かめる」

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下向井 章利トレーナー「自分の球がどういう回転軸でどういう変化をしているかを理解すると考えた野球ができる。限られた時間での練習量も(必要に)なってくるので自分たちで考えて練習をすることが大切だと思います」

この日はその分析の成果を試す日。今月1日に開かれた昭和薬科や向陽・南部工業など進学校や連合による大会が開かれました。先発したのは知念修真(ちねん・しゅうま)選手。

立ち上がりから少ない球数で相手の打線を封じ込めます。3回をヒット2本、無失点に抑えました。

知念修真選手「自分は開くクセがあったのでそれを意識してまっすぐの質を気にしながら投げてました。無失点で抑えることが出来たので良かったかなと思います」

4回になると好投していた知念選手に代わり、禰覇朝日(ねは・あさひ)主将が登板。激しい雨が降る中、先頭バッターに投げた初球。いきなり2塁打を浴びてしまいます。

禰覇朝日主将「自分が出た最初のイニングは、多分球もちょっとバラついて」

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ピンチを背負った禰覇君を先ほどまで投げていた知念君が鼓舞します。この回は最少得点で切り抜けたましたが、納得のいかない投球に禰覇君は首をかしげてベンチに戻ります。しかし、その後は本来のピッチングを取り戻し、4者連続三振の好投。課題を残しつつも研究の手応えを感じるマウンドとなりました。

禰覇朝日主将「フォームも雨が降っている時にフォーム確認して、その後のイニング3者三振獲った時は、ちゃんとスピンもかかっていて良かったんだなと思います。後は本当にどれだけ自分が投げたいコースに投げれるかそういうのを意識して練習していきます」

球陽には2対1で敗れましたが、翌日の向陽には4対1で勝利。課題を学校に持ち帰り、最後の追い込みに入ります。

知念修真選手「1戦1戦勝っていってベスト8、ベスト4までめざしていきたいと思います」

禰覇朝日主将「でっかく優勝とは言えないんですけど、本当にひとつひとつの試合をどうやって戦っていくかということを考えて行けるとこまで勝っていきます」

限られた時間や制限のある練習場所、そして、文武両道。部員たちは”知恵と工夫”でそれらを克服するために自らを分析し、課題と目標と向き合いながら夏に挑みます!

「しかんだら負け!絶対勝つぞ!」

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