陽明「『環境のせいにしない』6年ぶりの勝利を目指して」

部員16人という少人数に加え、決して恵まれているとは言えない練習環境。チームは「環境のせいにしない」をスローガンに掲げ、6年ぶりの夏の勝利・令和初の勝利を目指しています。

この日、学校に行ってみると選手たちが練習をしているのはグラウンドではなく校舎内にあるピロティ!さらにバスで向かった先はバッティングセンター!その理由は?

島袋 佑磨 選手「新校舎が建って、旧校舎がまだ建っている状態で本来グラウンドになる予定の場所が旧校舎で解体作業が終わってないので、こちらで練習しています。」

4年前から校舎の建て替え工事が続いている陽明。チームは長い間グラウンドが使えないからこそ知恵を絞りながら前向きに練習に取り組んできました。

Q)ボールが違いますね? 瀬底 柊 選手「周りにガラスとか車があるため、それを配慮してプラスチック製の柔らかいボールを使っています。普通の硬球よりも変なところに行ったりするのでそれに対する反応とか鍛えられると思ってます。」

めざせ甲子園!陽明「環境のせいにしない」6年ぶりの勝利を目指して

グラウンドが完成するのは5年後・2029年の予定。今の部員たちはグラウンドを見ることなく卒業を迎えることになるのです。さらに部員不足という大きな課題も抱えています。チームは16人の少人数、その多くは高校から野球を始めたメンバーです。

宮里流星 選手「中学校時代は、卓球やってました。「君体でかいね~」ってそれで野球部誘われて行きましたね。」

國吉寛人 選手「高校で体験に行って藤井先生に強制とは言わないですけど入ってました。徐々に試合に出てやることで少しずつ成長しているかなと思います。」

地道な声かけで集まった監督にとって大切な部員たち。

めざせ甲子園!陽明「環境のせいにしない」6年ぶりの勝利を目指して

藤井監督「グラウンドがない分野球をやりたいって集まる子がいないのが現実であって、それでも好きな野球がやりたいって集まってきたこの16名を僕は大事に育てていきたいなと思ってます。3年前は本当に3人とかそういう時代がありまして、少しでもっていうことで入学式の時に大きな体系の子とかは一番最初に声かけて「野球やらないか?」とかいろんなことをさせてもらいました。」

一方でこんな選手も。

堀井七斗 選手「小学3年生から始めてます。最初は(高校では)入らない予定だったんですけど、藤井先生に誘われて迷ったんですけど入りました。グラウンドがない中でもみんなで工夫して練習場所とか確保してちょっとずつうまくなっていって続けてよかったなと思います。」

グラウンドがない高校生活。決して恵まれた環境とは言えない中で掲げたスローガンは「環境のせいにしない」チームはその強い思いを持ち続けてきました。

めざせ甲子園!陽明「環境のせいにしない」6年ぶりの勝利を目指して

瀬底 柊 主将「周りの高校より練習場の環境が劣っている分さらに頑張っていこうかなという気持ちでそこから強い気持ちが出てるのかなと思います。」

それでも一度は野球から離れた部員も。

島袋 佑磨 選手「一度やめた理由、正直、めっちゃ不安でした。グラウンドがない状況でどうやって練習していくのかなとか、どうやってこのチームで勝てるのかなとか正直思っていてそう考えた時にこのまま野球をやっていて楽しいのかなと思って辞めました。」

チームが置かれた環境を考え先が見えなくなった島袋君。それを救ったのはたとえ他と同じような練習ができなくても野球の楽しさを忘れない仲間たちの前向きな言葉でした。

島袋 佑磨 選手「戻ってくるきっかけは?やめた時から國吉くんが「戻ってこない?」毎日「一緒に野球やろうぜ!」みたいな感じで誘ってくれたり、「昨日の練習試合、こんなことあったぜ」みたいな感じで打ったりとかピッチャーやったりとか細かいところまで教えてくれたりして「野球楽しそうだな」みたいな」

めざせ甲子園!陽明「環境のせいにしない」6年ぶりの勝利を目指して

國吉 寛人 選手「とても嬉しかったですし、戻って来てくれるとは思っていなかったので1年間でも(一緒に)野球ができたのはよかったです。野球している佑磨(國吉)がイキイキしていてユウマ的にも良いと思いますし、自分も楽しくみんなで野球できているというのが嬉しいです。」

2018年夏の2回戦突破を最後に遠ざかっている勝利。多くの課題を抱えながらも決して環境のせいにせず結束を強めてきたチームが夏に挑みます!

瀬底 柊 主将「やっぱり高校野球最後は、野球人生の最後でもあると思うので悔いが残らないように一人ひとり精一杯自分のプレーをやってまずは1勝できたらと思ってます。」

めざせ甲子園!陽明「環境のせいにしない」6年ぶりの勝利を目指して

國吉 寛人 選手「まだ大会で1勝していないので絶対に1勝はして甲子園めざしてがんばります。」

島袋 佑磨 選手「グラウンドがなかったけど今まで楽しく野球できてるのはいろんな人に支えてもらって今、野球が出来ていて日々感謝しながら練習に励んでいます」

目指すのはベストを尽くして掴む6年ぶりの夏勝利、令和初の勝利!

陽明「甲子園めざして頑張るぞ!」

めざせ甲子園!陽明「環境のせいにしない」6年ぶりの勝利を目指して

目一杯、プレーをやれる環境下にないなかでも、1勝を目指す強い思いが伝わってきますよね。

来週月曜日の学校紹介は、開邦高等学校です。

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