急成長した4番打者と不調に悩む3年生。2人は3年間、寮の同じ部屋で生活をともにしてきました。築いてきた絆・チーム力で甲子園初出場を目指します。

大濵 安綺主将「悔しい気持ちが一番大きかった」「その後の練習もスイッチが入らなくて苦しかった」

去年夏の決勝戦、沖縄尚学に敗れ準優勝。初の甲子園出場まであと1歩届かなかった「ウェルネス」主将の大濱はその悔しさを誰よりも知る選手です。

大濵 安綺主将「去年のチームを超えたいとは思っていた。ずっと」「（チームは）春くらいから思った以上に伸びてきたので成長したと思う」「守備だったり一人ひとりの考えだったり総合的に」「一番はピッチャーの大地が上がって来てくれたので（春大で）ベスト4まで行けたかなと思う」

春の大会はベスト4。2試合完投し、エース格となった選手がいます。

安里大地選手「(昨年夏の兄の）ノーヒットノーランが印象に残っている」

安里大地 の兄・幸大さんは、昨年夏の準々決勝でノーヒット・ノーランを達成！その兄の背中を追いかけて球威を磨いてきました。

安里 大地選手「3年間で一番良い状態」「決勝まで行って決勝も抑えて甲子園に行く」「兄を超える」

昨年夏の悔しさをバネに着々と力をつけてきた選手たち。

春の大会で4番を務めた吉田成矢（よしだ・せいや）は2年生の夏から急成長を遂げました。

吉田 成矢選手「1年生の頃には思ってもいなかったくらいの成長ができている思う」「守備やバッティング、全体的にレベルが上がったと思う。」「学年が上がるごとにヒットの数が増えてきたのでそこに成長を感じる」

大濵 安綺選手「最初と比べたら天と地の差くらい変わった守備力・バッティング」「個人練習でも守備を徹底的にしていたので成長するだろうなと思っていた」

選手たちの成長の裏には指導者の支えがありました。副部長のコンズ七斗さん。３年前に日本ウェルネスを卒業したOBで去年から後輩の指導にあたっています。

コンズ七斗副部長「後輩たちに指導したいという思いで戻ってきた」「年齢が近いので距離を置かずに何でも話せるような感じで指導している」「伸びしろがすごい子たちが多いので甲子園を目指して頑張ってほしい」

調子を上げ着々と成長を実感している選手がいる一方でなかなか結果を出せずに悩んでいる選手がいます。「11打数1安打」春の大会での成績です。昨年秋からチームのリードオフマンを務めてきた津波響羽（つは・きょうわ）最近、不調が続いていました。

津波響羽選手「味わったことのない悔しさだった」「周りは打っているのになぜ俺だけ打てないのかな？と思っていた」

大濵 安綺選手「苦しそうにしていた」「このチームは響羽が出ていたら一番楽な勝ち方をするけど響羽が塁に出なくてチームとしても苦しい試合が続いた」

打ちたいという思いが力みにつながり、本来の力が出せず不調に陥った津波。野球に対するモチベーションを失っていました。そんな時、手を差し伸べたのは3年間同じ寮の同じ部屋で過ごした仲間の存在でした。

津波 響羽選手「嬉しかった」「自分が落ち込んでいる時に成矢が素振りに誘ってくれてそれからほぼ毎日やっている」「前を向いて頑張れと言われた」

吉田 成矢選手「響羽は元々野球が上手なのでただ不調なだけなので気を楽にさせようかなと思って声を掛けた」「1年生の頃から部屋が同じで困った時はなんでも話せる仲」

同じ部屋の吉田の誘いで練習後には寮の駐車場で毎日素振りをしながら徐々に気持ちを整えてきた津波。仲間の存在に助けられ、調子が上がってきたと感じています。

津波 響羽選手「成矢が誘ってくれて気持ちが楽になった」

吉田 成矢選手「シートバッティングを見ていても春の大会よりは段々調子が上がってきているかなと思う」

安里 大地選手「最近の試合でも打っているので調子が上がってきていると思う」

選手同士が手を取り合い個々の力とチーム力を高めてきた日本ウェルネス。昨年の悔しさを晴らす夏に挑みます！

大濵 安綺主将「最後なので悔いがないようにやって良い形で終われたら良いなと思う」

吉田 成矢選手「自分たちはひとつひとつやることをやれば勝てるチームだと思うのでやることやって絶対甲子園に行く」

津波 響羽選手「大事な場面で一本を打てるようにしたい」「優勝」

昨年あと一歩で逃した夏の頂点。今年こそ、初の甲子園出場を目指します！

集合「甲子園行くぞ！したいさい！」