沖縄尚学「ノーシードから2年連続甲子園へ」

去年は甲子園ベスト8。しかし今年はノーシードからスタートとなり、強い危機感と自覚で3年生たちがチームを引っ張ります。

比嘉公也監督がボールを持って早速始まったのは、外野の守備練習。フライを追う「1歩目」を意識して、体の向きや距離感を瞬時に判断し、いち早く落下点に入ります。

沖縄尚学 足立伶凰主将「秋春と守備のエラーで負けてしまうという悔しい結果に終わっていたので、「守備で崩れない」ことをチームで徹底してやってきた。」

めざせ甲子園!沖縄尚学「ノーシードから3年生が導く甲子園」

去年は夏の沖縄大会で優勝を果たし、甲子園で9年ぶりのベスト8に輝いた沖縄尚学は、春のセンバツを目指す去年秋の九州大会で1回戦まさかのコールド負け、春の県大会も準々決勝でエナジックに敗れ、夏はノーシードが確定。いずれも守備の乱れから生まれた失点で涙を飲んできました。

沖縄尚学 入里凛選手「自分のミスで先制されてそのままずるずる行って負けてしまったので、夏の大会ではピッチャーがしっかり抑えて攻撃に良い流れを持っていけるようなピッチングをしたい。」

秋春とエースとして投げ抜いてきた入里凛は、大会での悔しさを胸に、最速131キロのストレートと変化球の緩急を使ったピッチングにより磨きをかけてきました。3年生だけでなく、2年生の大城陽も成長し、投手陣の充実度が増した沖縄尚学。

めざせ甲子園!沖縄尚学「ノーシードから3年生が導く甲子園」

まだまだし烈なレギュラー争いの途中ですが、春の大会準々決勝ではスタメン9人中5人が2年生。先月や今月の練習試合期間では、4番に2年生キャッチャーの宜野座恵夢が入るなど、下級生が多くメンバー入りしています。しかし、比嘉公也監督は「夏は3年生の力が絶対に必要になってくる」と話します。

沖縄尚学 比嘉公也監督「試合に出る数の多い少ない関係なく3年生がどれだけ思いを持ってプレーするか、それによって下級生が引っ張られることがあると思う。」

夏への思いを胸に、3年生23人が姿勢やプレーで見せて、チーム全体のレベルを押し上げる。その中心となるのが、ライトを守るキャプテンの足立伶凰です。

沖縄尚学 足立伶凰主将「自分が引っ張れるのか不安だったけど、自分が引っ張っていかないとこのチームは強くならないので引っ張っていこうと思った。」

めざせ甲子園!沖縄尚学「ノーシードから3年生が導く甲子園」

奈良県の宇陀(うだ)市にある榛原(はいばら)中学出身。2019年夏の甲子園での戦いを見て、沖縄尚学に憧れを抱き入学した足立は、3月に新たにキャプテンに就任しました。これまで大事な大会で敗れる要因となった守備の乱れ。足立は、基本に忠実なプレーをチームに浸透させながら、3年生には、「気持ち」と「執念」を求めて繰り返し伝えてきました。

沖縄尚学 足立伶凰主将「3年生がもっと勝ちたい気持ちを全面的に出して取り組んでいかないと甲子園は厳しいと思う。」

沖縄尚学 足立伶凰主将「捕れるか捕れないか分からないボールを最後まで追いかけて飛び込んだり「執念」に3年生がこだわっていかないと1・2年生がついてこないので、そういう部分に対しては強く言っている。」

その足立の思いは、他の3年生にも波及しています。

沖縄尚学 伊智司耀矢選手「これまで2年生が多く出ていたけど、自分たち3年生が引っ張っていかないとチームは上に上がっていかないと思うので、もっと良いチームを作っていけるようにと思って練習してきた。」

沖縄尚学 入里凛選手「3年生が練習の時から1・2年生の見本となるように本気で練習から取り組んでいて、練習の時から1球の質を求めてやっている。」

めざせ甲子園!沖縄尚学「ノーシードから3年生が導く甲子園」

今では、1球にこだわる姿勢を選手たちが体現し、より多くの高めあう声が出るようになりました。甲子園への最後のチャンスとなる夏の大会に向け、思いは一つになっています。

沖縄尚学 伊智司耀矢選手「目標である甲子園出場を目指して、絶対夏最後勝って自分たちが甲子園行けるように頑張りたい。」

沖縄尚学 足立伶凰主将「一戦必勝で勝つことだけなので、チームとしても目の前の一戦一戦に集中して勝って甲子園に行きたい。」

ノーシードからスタートする沖縄尚学。3年生が最後の夏への思いを胸にチームを2年連続の甲子園に導きます。

沖縄尚学(集合)「優勝するぞ!」

めざせ甲子園!沖縄尚学「ノーシードから3年生が導く甲子園」

たとえ2年生が多くメンバーに入っていたとしても、3年生には下級生とは違って多くの経験値と思いがあります。チーム浮上のカギは”自分たち”にあるという自覚を持ち、足立キャプテンを中心に頼もしい姿を見せる3年生たちが、野球のプレーと執念で甲子園をめざします!

あすは沖縄県立陽明高等学校です。

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