琉球朝日放送の第259回番組審議会が6月15日火曜日午後3時30分よりZoomによるオンラインで開催され、テレメンタリー2021「見えない侵入者~米軍基地から漏れ出す永遠の化学物質~」〈2021年5月23日(日)深夜3時00分~深夜3時30分放送〉について審議が行われた。事務局報告では、視聴率報告(5月分)・視聴者応答(同)について報告が行われた。番組審議の概要は以下の通り。
米軍基地からのPFOS・PFOA流出というアクチュアルなテーマに鋭く切り込んでおり、全国ネットで放送した意義は大きい。基地の過重負担や日米地位協定の不備など、問題の全体像を描いた点でも高く評価したい。
放送時間が深夜帯だったのが残念。有機フッ素化合物の危険性を訴えるだけではなく、現状策がどれだけ有効か、どうすれば安全を確保できるかも盛り込んでほしかった。
PFOS・PFOAによる水源の汚染に衝撃を受けるとともに、国が沖縄県民の命を守らないさまに腹立たしさを覚えた。データや地図を駆使した解説が視聴者の理解を助けていた。
QABとジョン・ミッチェルさんの共同取材によって米政府文書や内部告発者からの証言などが盛り込まれ充実した内容になっていた。問題の内実にマッチした番組タイトルも良かった。
重く深いテーマながら、ナレーションのトーンが明るくて落ち着いて見ることができた。地図上の位置関係が分かりづらかったり、緑の背景に赤文字で見づらかったりと、視覚表現にはさらなる工夫と配慮が必要。
過去の経緯をひもときながら汚染の経緯を明らかにしており見応えがあったが、環境補足協定の問題点はもっと追及してほしかった。ぜひ英訳して米国の人にも届けてほしい番組。
謎めいたタイトルに引きつけられて視聴した。水の汚染は決して人ごとではないこと、これは基地問題というより環境問題であることが理解できた。
出席委員 安里睦子・与那原良彦・長嶺亮子・波平恒男・砂川久美子・兼城賢雄・横田哲