琉球朝日放送の第273回番組審議会が11月15日火曜日午後3時30分より琉球朝日放送で開催され、課題番組「復帰50年特別番組 土の記憶〜沖縄球児と甲子園〜」〈2022年10月5日(水)午後7時00分〜午後8時00分〉について審議が行われた。
事務局報告では視聴率(10月分・上期)と視聴者応答(10月分)について報告があった。意見の概要は以下の通り。
冒頭に概要を説明し、時系列で見せる構成がわかりやすかった。首里高校に小石を届けた元CAの多治川さんにインタビューができたことが番組成功のカギとなっていた。
小さな疑問を感じさせて直後にすぐ解消するという構成や、関係者へのインタビューを取材対象者に見てもらう手法などによって番組が立体的に仕上がっていた。
甲子園の土という独自の視点からさまざまな話題を取り上げており、飽きることなく視聴できた。復帰による時代の変化と沖縄球児が強くなったのは別の評価軸であり、無理に同一視する必要はなかった。
よく知られた話だけではなく様々な話題を盛り込んだことで、ありきたりではない見応えのある番組となっていた。沖縄球児にとって甲子園の土がどういうものなのか当事者の声が散りばめられていた点もよかった。
元球児が土を捨てられた時の思いを大げさではなくリアルに語っていたのが印象的。黙祷のエピソードは、理不尽さや悔しさなどが複合的に表現されており厚みがあった。
沖縄県民は甲子園への関心が非常に高いことをあらためて感じた。県民から高校野球にまつわる名場面を募集して放送する番組にも期待したい。
復帰前、復帰後初、優勝の年の球児たちが実際に出演し、当事者だけが知るエピソードや思いを語っていたところを評価したい。コロナ禍で土が拾えなかった現代の球児たちの思いも深掘りしてほしかった。
出席委員 安里睦子・横田哲・長嶺亮子・波平恒男・渡名喜郁夫・吉田央
欠席委員 砂川久美子(レポート提出)