激しさを増す県知事選挙も残すところ、28日と29日の２日間となりました。日曜日には投開票され、新しい知事が決まります。
県知事選挙には、前の宜野湾市長・佐喜眞淳（さきま・あつし）さん、前の衆議院議員・玉城デニー（たまき・でにー）さん、料理研究家の渡口初美（とぐち・はつみ）さん、元・会社員の兼島俊さ（かねしま・しゅん）さんの４人が立候補しています。
各候補の選挙運動を振り返り、あらためて今回の県知事選挙の位置づけについて、選挙担当の金城記者とお伝えします。
金城さん、事実上の一騎打ちとなった佐喜眞さんと、玉城さんの終盤の選挙戦は、し烈さを極めていますね。
金城記者「そうですね、国政選挙並みの戦いです。お二人の選挙戦を取材してありますので、ご覧ください」
佐喜眞淳候補「必ず選んで良かったと思えるような仕事を行います」
選挙戦では、国政与党が全面的にバックアップ
自民党・小泉進次郎筆頭副幹事長「佐喜眞淳さんを一緒に知事にしようじゃありませんか」
応援演説に欠かせないこの人…
小泉進次郎衆議院議員が３度目の沖縄入り。
自民党・小泉進次郎筆頭副幹事長「沖縄県知事になるのは誰ですか？…佐喜眞（聴衆の声）対立から対話へこの沖縄県をつくっていくのは誰ですか？…「佐喜眞」（聴衆の声）」
先週、総裁選が終わったその夜には…
菅官房長官も３度目の沖縄入りで支持固めに奔走
下地幹郎政調会長「菅官房長官との付き合い方、何でも言うことを聞くのか？」
佐喜眞候補「県民の思いをストレートに政府に訴えるその姿勢が重要だと思います」
下地幹郎政調会長「答弁、菅官房長官」
菅官房長官「肝に銘じてかんばります」
そして、三日攻防の初日…
この人が石垣入りしました。
自民党・石破茂元幹事長「世界の人が憧れる沖縄を、夢を形にするのは我が自由民主党」
国政与党の大物が次々に沖縄入りして選挙戦を盛り上げました。
玉城デニー候補「翁長雄志知事が命を削って、命を懸けて県民の皆さんと約束したことをそれを守れるかしっかりと後を継げるか否かという選択の選挙」
亡くなった翁長知事の後継者として名前があがった玉城さん、県政与党が支援する「オール沖縄」がバックアップ
ひやみかちうまんちゅの会・呉屋守將会長「２人の名前があがったということ自体、おのずから、呉屋君サポーターとして、しっかりデニー玉城を支えてくれよというメッセージだと受け止めております」
主催者発表で８０００人が集まった県民大会では、翁長知事の妻・樹子（みきこ）さんが檀上に…
翁長知事の夫人・樹子さん「良かった、うちの人の心をデニーさんが継いでくれると思ったら涙が止まりません。翁長が信じていた私たちウチナーンチュの心の中をすべてさらけ出してでも、マグマを噴き出させても必ず勝利を勝ち取りましょう、みなさん」
そして、翁長知事の思いも…
翁長知事の音声「グスーヨマケティナイビランドー」
翁長知事の二男・雄治さん「翁長雄志が言ったように、もう一度、心を一つにしてガンバロー」
金城さん、佐喜眞さん陣営は政権挙げての戦い、玉城さん陣営は政党色を薄めての戦いですね。
金城記者「安倍政権対オール沖縄の、戦いの構図です。佐喜眞さんは「対立と分断より、対話と強調」を訴え続けています。その訴えの通り、自民は国会議員を総動員。公明は、県外から支持者を大量に投入して、票の掘り起こしを図っています」
金城記者「一方、玉城さんは「翁長知事の遺志を継ぎ、誰一人取り残さない政治」を訴えています。国政では野党の方針に、様々な違いもありますが、沖縄県知事選挙では、翁長知事の言った通り、「沖縄が一つになることが大事だ」と、何度も強調して臨んでいます」
いろんな意味で重要だといえる選挙だと思うんですが、今回の知事選、どんなふうに位置付けますか？
金城記者「やはり、最大の争点は「辺野古新基地問題」です。計画が持ち上がっておよそ２０年。いまでも、これほど反対の意見が多い基地建設を、強行するのか、出来るのかが問われています。次のリーダーが誰になるかということで、その行方も変わると思います」
金城記者「選挙戦全体を通して、「政府」対「沖縄」のような構図になっていますが、沖縄が抱える課題をどう判断し、誰を選ぶのか、それは私たち沖縄の有権者です。有権者は候補者の政策をしっかり見て、聞いて、選択してほしいと思います」
ここまで金城記者とお伝えしました。
なお、ＱＡＢでは開票日当日の夜１１時１４分から開票速報を、また、月曜午後４時５０分からは選挙特番を放送します。